昨日、お昼から仕事に戻るときにスタッフから携帯に電話があって「耳鳴りの漢方相談で山形新聞の広告をご覧になって来店されたそうです」とありました。すぐに歯磨きして(実際には歯磨きして仕事に行く途中でした)、薬局に顔を出すと、ご兄弟での来店で、耳鳴りのお客様はろうあ者の方でした。
聴覚障害者なので耳の聴力がありません。
でも耳鳴りで長年、困っているそうです。
今年の春ぐらいに妻の幸先生が会社員で耳鳴りの漢方相談を受けました。実はその方もろうあ者の方で、妻の幸先生は筆談で相談していました。
耳鳴りの漢方相談では治るかたは治るし、経過もよいのですが、実証タイプも多いせいか短期間で良くならないと漢方の服用も続かないかたが多いです。
ですから昨日の相談ではそのことも憂慮されるので躊躇しながら、ご兄弟様が会話を手話を交えて伝えてくれましたので、そのこともお伝えしました。
実際に舌ベロを見せてもらうと、苔が奥のほうに白くある「痰湿(たんしつ)」タイプでした。
これは痰湿といって耳の聴力、突発性難聴や耳鳴り、不安感などの原因になりやすいのです。そのこともお伝えして、耳鳴り、聴力によい漢方薬と痰湿を解消する胆を和らげる漢方の2つをおすすめご紹介ました。
まずは1週間試してみるそうです。
一緒に来店されたご兄弟さまは舌ベロが白っぽくてちょっと大きめ、いわゆる気虚(ききょ)の舌ベロでしたから婦宝当帰膠をご紹介したところ購入されていきました。ある体質、虚証タイプの耳鳴りではイスクラ婦宝当帰膠も耳鳴りに効果を発揮することがあり、以前に大学病院で耳鳴りは治りません!と医師からいわれてショックを受けられたお客様が耳鳴りが数ヶ月で良くなった体験があります。
婦宝当帰膠にもそうですが、実際には心のリラックスも大切ですから安神薬などで気持ちを軽くすることも大切です。
うつうつとしないことが肝心ですね。
耳鳴りに鳴天鼓という体操もご紹介しました。
耳鳴りには、鳴天鼓などで後頭部を叩くこと、体質にあう漢方薬を飲むこと、心理面、そしてくよくよしないこと、疲れでストレスなどをためないこと、静かな単調な川のせせらぎや海の音など聞くこと、明るい考え方で否定的な考え方から肯定的な考え方にする、うつうつしないことなど大切ともお伝えしました。
最近の耳鳴りの漢方相談ではリピーターの方がいないので、今回もまったくどうなるか、検討もつきませんが少しでも症状の改善や気持ちに役立っていただきたいです。