<2006年4月16日撮影 我が家の庭 「雨上がりのショウジョウバカマ」>
「花も嵐も吹きあれど…」と言われますが、
今年はまだ寒さが厳しいときが多い山形では、
やっと庄内地方に酒田の日和山公園や鶴岡で開花宣言をしたところです。
まだ村山地方では開花はしていません。
東京などは桜も終わりつつあるようで、
日本は東西に長いことを実感しております。
さて、先週にラジオを聴いていましたら、
「村山市のバラ公園では、水芭蕉とショウジョウバカマが見頃を迎えています」
と放送していましたので、私は「ショウジョウバカマのような地味なものを、
よく取り上げてニュースにしたなあ。。さすが、NHK」と妙に感激してしまいました。
ということで、世間は「桜の花見」で宮城県の白石では五分咲きとか、
可憐な話題で賑わっておりますが、ここ「土屋薬局 中国漢方通信」では
ひっそりとした可愛らしい「ショウジョウバカマ」を紹介しましょう。
<春雨に打たれたショウジョウバカマ>
「日本の野草・雑草」解説:日野 東さん、写真:平野隆久さん 成美堂出版より
161ページから引用です。
(成美堂出版さま、引用させて頂いております。ありがとうございます)
ショウジョウバカマ ユリ科
山地の少し湿った場所に生える多年草。
花茎は高さ10~40cmになり、
頂に淡紅色~濃紅紫色花を数個横向きにつける。
花被片(かひへん)は6個。
根生葉は長さ5~18cmの倒披針形(とうひしんけい)で、
表面はなめらか。
果実はさく果で、糸状の附属体ついた種子を散らす。
「名前の由来」
猩々袴。
花を中国の伝説上の動物、
猩々(しょうじょう)の赤い顔に、葉を見立てたもの。
「分布」 北海道~九州
「花期」 3~5月
いま、気になって「猩々(ショウジョウ)」を調べてみると
実に面白いです。
猩々(ショウジョウ)とは、中国の伝説上の動物で、
紅い顔をして酒を好み、人語を理解し、人間のようであると。
一説によると、オランウータンなどの猿にも例えられ、
日本では「能」の舞台にも「猩々」があるそうです。
今宵は春の一瞬の夢、
ふわっと「猩々」があなたの酒を狙って月夜から舞い降りてくるかもしれません。