ブログ版土屋薬局 中国漢方通信

土屋薬局ブログ。薬剤師・不妊カウンセラーの土屋幸太郎がお届けします。私自身、不妊体験を経て、漢方療法の力で子供に恵まれました。その経験を活かし、皆さんに健康で幸せな家庭を築くお手伝いをしたいと思っています。薬局には女性薬剤師も在籍し、気軽にご相談いただけます。健康に関するお悩み、不妊治療、妊活相談、痛みやしびれに関する漢方相談など、お気軽にご連絡ください。お問い合わせやご予約は☎️ 0237470033までお願いします。一緒に幸せな未来を築きましょう。

習慣流産について…不育症の検査項目。不妊カウンセラー養成講座より

こんにちわ、薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。

だいぶ時間が経過してきましたが、先月の「第18回不妊カウンセラー養成講座」より、「習慣流産について」の私のメモをまとめます。

私は山形なので、まったく名古屋のことは分かりませんが、名古屋市立大学の杉浦先生の教室は、習慣流産の研究でとても有名のようです。

女医さんでとても親身になって診察をしていることが、

講演の内容から伺えました。

では、漢方薬剤師、不妊カウンセラーの私のメモです。

<不育症患者の検査項目>

夫婦の染色体:G分染法

子宮形態検査:子宮卵管造影、超音波検査

免疫学的検査:抗核抗体、B2glycoproteinI依存性抗カルジオリピン抗体、ループスアンチコアグラント、抗CL IgG、IgM、抗PE IgG、IgM、抗PS IgG,IgM

凝固学的検査:aPTT,PT,Fibrinogen, XⅡ因子

内分泌学的検査:プロゲステロン、プロラクチン、血糖値、TSH,FT4、LH,FSH

<不育症の原因>

自己免疫異常:抗リン脂質抗体、抗核抗体

染色体異常:夫婦染色体均衡型転座、胎児染色体異常

子宮奇形:双角子宮、中隔子宮

内分泌異常:黄体機能不全、糖尿病、甲状腺機能異常

原因不明 50~60%

抗リン脂質抗体症候群診断基準

動静脈血栓症

妊娠合併症

妊娠10週未満の連続した習慣流産

妊娠10週以降の原因不明子宮内胎児死亡

妊娠34週以下の妊娠高血圧症

検査所見

○β2glycoproteinI依存性抗カルジオリピン抗体

○Lupus antikoagulant

この2つはエビデンスがある。

抗凝固法は有効。

低用量アスピリン 40-80mg/day

ヘパリン 

プレドニゾロン 10-40mg/day

抗リン脂質抗体の真の対応抗原

β2glycoproteinI →エビデンスが高い

Prothrombin

kininogen

Annexin V

Protein C

Protein S

Factor XⅡ

ほかにも染色体異常頻度や着床前診断のことなど、最新のエビデンスについて学びました。

私が印象的だったのは、杉浦先生の「何回流産してもいいから、あきらめずに、落ち込まずに前向きにがんばっていきましょう!」という励ましの言葉の紹介を冒頭で言われたことです。

自然妊娠でも体外受精でも、がんばっていれば約7割は健児を獲得できるとのことで、「医学とはデーターに基づいているので、凄いんだな」と薬剤師的に思った次第です。

最後に、Emotional Impact(エモーショナル・インパクト)」の話があり、実際に流産した回数ごとの「悲嘆の数字」のデーターを見ました。

抑うつ状態になっていると、次回の流産率が高いとのお話に、「気持ちの問題」も大切だということを理解しました。

「めげない、あきらめない、落ち込まない、必要以上に自分を責めない」ことで、さあ前向きに行きましょう!

ダムダム温泉

群馬県長野原町 ダムに数年後に沈みます。 2006年6月10日撮影」