漢方のメーカーのイスクラ産業のメーリングリストや、定期的に送られてくるメールの情報を読んで、最近「なるほど!」と思っていることがあります。
世界中に論議を呼んでいる地球温暖化の問題や、鳥インフルエンザなどの問題、また抗生物質の乱用に対する耐性菌の問題など、私たちを取り巻く環境が変わってきているそうです。
私もそうですが、私の知り合いの薬剤師さんも、けっこう抗生物質を飲まない主義のかたがいます。
それは、耐性菌の問題もありますし、「いざ!」というときに自分に抗生物質が効かないと嫌だからです。
鳥インフルエンザなどの最近の新しいウイルスの問題も、これも「温病(うんびょう)」の範疇に入ります。
「温病(うんびょう)」とは、「熱」による病気や「ウイルスによる病気」「暖かい季節に対する病気」を治す学問です。
日本では、「傷寒論(しょうかんろん)」という、1700年前の「寒さに対する漢方」が全盛ですが、もう時代は「チェンジ」したのですね。
これからの季節の「花粉症」も「春温病(しゅんおんびょう)」になりますし、最近多い相談のアトピーも「温病(うんびょう)」で考えると治りやすいでしょうね。
そう思います。
先ほどにお電話がありまして、5年間のアトピーによる全身の痒みが1週間くらい漢方を飲んでだいぶ楽になってきたそうです。
今回の方剤は、「胃腸を丈夫にして気陰(きいん)を補う」「湿を解消して、熱を冷ます」処方にしていました。
発想の展開としては、やはり今年の異常気象による「春温病」「温病」を意識したものです。
申し遅れましたが、「春温病(しゅんおんびょう)」とは、「温病(うんびょう)」の一つで、「春の季節に起きる温病」だから「春温病」と言うのです。
余談ですが、日本では天津感冒片(てんしんかんぼうへん)や涼解楽(りょうかいらく)が代表方剤です。
炎症を冷やしながら、邪気(じゃき)を発散する良い漢方薬です。
最近は吹き出物やアトピーの相談も多いですから、私、ゴアじゃないですが、「地球温暖化漢方相談」「温病漢方相談」に力を入れようかな、、、とふと先ほど思いました。
婦人科の勉強とともに、これから少し「温病的発想」にも力を入れていきたいです。
これだけ、地球が暑くなってきて、訳の分からないウイルスや抗生物質の効かない耐性菌が出てきたり、ストレスが多い日本で、しかも「高温多湿」とくれば、普通の治療でも治らない病気が増えるはずです。
「中医学の出番」ですね。
使命感に燃えてきました。
がんばります。
ちなみにノロウイルスも「温病(うんびょう)」になるそうです。
気陰(きいん)の消耗を守りながら、清熱解毒(せいねつげどく)していくのですね。
<2007年2月27日撮影 山形空港近く 「月山と葉山連邦」>
いつ眺めても葉山連邦は美しいです。
このように葉山が良く見える日は、気持ちの良い天候です。
今日は、いい日です。
月山です。
地球温暖化で月山の積雪の「白い帽子」が無くなったら、魅力半減でしょうね。
蔵王の樹氷は、このままいくとあと20年で無くなるのではないか…という恐ろしいニュースも最近ありました。