ブログ版土屋薬局 中国漢方通信

土屋薬局ブログ。薬剤師・不妊カウンセラーの土屋幸太郎がお届けします。私自身、不妊体験を経て、漢方療法の力で子供に恵まれました。その経験を活かし、皆さんに健康で幸せな家庭を築くお手伝いをしたいと思っています。薬局には女性薬剤師も在籍し、気軽にご相談いただけます。健康に関するお悩み、不妊治療、妊活相談、痛みやしびれに関する漢方相談など、お気軽にご連絡ください。お問い合わせやご予約は☎️ 0237470033までお願いします。一緒に幸せな未来を築きましょう。

うつ病を理解する:認知行動療法の視点から

こんにちわ、土屋です。

今は大丸で新幹線の時間待ちです。

昨日の養成講座の講演で自分自身がとても勉強になった

講演のメモ書きを記録します。

特別講演

うつ病を理解する:認知行動療法の視点から」

慶應義塾大学保健管理センター 大野裕先生

とてもご高名の先生です。

では、私のメモ書きを清書します。

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女性は男性の2倍 うつになりやすい。

生理周期のホルモンバランスの変化や、妊娠、出産などがあるから。

産後うつ病→ホルモンの変化、体型の変化。

女性は社会的プレッシャーが大きいことも、うつの要因。

子どもを持たなくてはいけない。

家庭を守るイメージ。

なかなか社会に行けない。

ストレスが深く関係している。

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「うつ」や「不安」はつらいことだが、ある意味自分に対して気づきを与えてくれる。

うまくいかない→立ち止まって考えていく。

不安→うまくいくだろうか→真剣に取り組んで、一生懸命がんばる。

うつ、不安→出来事に対する自然な反応

「うつ」→泣く前に胸がギューっと絞られる感じ。

それだけ患者さんにとってはつらいこと。

うつ→活気のない状態。

体が重く、気力がでない。食欲↓ 睡眠×(午前3時症候群)

2ヶ月で10kg痩せた人がいる。

劇団員で、夫婦の問題があった。

夫は自分のことを理解してくれていると思っていたが、

子どもが出来ないのは、お前が劇団員をしているからだと

言われた。

夫婦の葛藤、コミニュケーションのずれ

「つれうつ」

自殺を予防する人を見抜くのは難しい。

うつで悩んでいる人は、三分の一は受診して、

三分の二は受診しない。

1)自分で何とかしたい

2)自然に良くなると思っていた。

うつ状態が2週間続くと、治療の必要がある。

自分から他人に自分の「うつ」を話す人。3~4%くらい。

「まだがんばれる」と思うのは要注意。

細かい性格→気遣いができるということ。

認知の問題

自分の性格は悪いことではなくて、生かしていく。

気にしすぎ→周囲のことを思いやる。

抗うつ薬とプラシボ

プラシボが効き目が良いときがある。

安心できたと思う環境では、薬の効き目が良い。

「安心できる環境」が大切。

ほどほど不安で、ほどほど落ち込むことが大切。

「そう」の人には、抗うつ剤は気をつける。

安定剤のほうが良い。

ラピットサイクラー→1年に4回、そう、うつを繰り返す。

うつの人→三分の一は良くなる。

うつの人→治っても5割は再発する。

きちんと薬を飲み続けることが大切。

症状が良くなってからも、予防的に半年から1年は飲んでください。

SSRIは副作用が少ない。

セロトニンの受容体は胃にもあるので、飲み始めたときに胃の障害に気をつける。

日本では知られていないが、エクスタシーを感じなくなることがある。

(日本ではあまり言われていない)

慢性うつ病の人→「どうせ変わらない、ダメだ」

何もしないから、何も変わらない。

不妊→喪失体験→妻であり、母親である自分を失う。

「どうせダメだ」と思って行動しないのが、うつの人。

「ダメでモトモト」と思って、行動してやってみたほうが良い。

いろいろな可能性を考えていく。

決めていることを問題の解決につなげていく。

考え、感情、行動→自分の考えを書いてみて、見直してみる。

客観的に自分を見つめる。

問題は起こるものなんだ→どう解決するが肝心なのだ。

つらい問題は早く解決したい。

しかし、つらい問題は時間がかかる。

解決法をたくさん考えて、一番良い方法を選ぶ。

×「どうせダメだ」

まずやってみて、ダメだったら、そのときに考える。

やってみてダメだということが分かったら、ほかのことを考えて見ましょう。

人間は白黒で考えがち。

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結論:今思うこと。

大野先生の著書も会場で数冊買って、今は2冊目を読んでいますが、

とても勉強になります。

「認知(にんち)」とは、問題の捕らえ方、見方を変えることだと理解しました。

自分の性格や行動を責めるのではなくて、「認知」を変えて、

積極的に人生を切り開くこと、自分の道を歩み、

自分らしく生きていくことが大切なんだろうな…と思いました。

講演はとても充実していて、今心に残っているエピソードは、

放送関係のかたが、奥様が亡くなれてから、うつになってしまい、

それまで一切妻任せにしていた家事もやるようになりました。

思いもがけず、家事が大変で、

あるとき、ゴミを外に運び出すときにも大変でふうふう言っていたら、

たまたま近所の知り合いが通りました。

そのときに、「ゴミを出すことや家庭の家事が大変なんです」

と通りがかった人に話してみたら、知り合いで家事をやってくれる人を

紹介してくれました。

結果的に、家事も楽になって、うつのほうも良くなっていきました。

大野先生は、そのときに「一言声をかけたこと」がその後の

人生を変えていくことにつながっていったのですね。

とおっしゃっていまして、私は、うーん、とても含蓄のある話だと思いました。

今回の不妊カウンセリング学会や養成講座では、

精神科医の著名なお二人の先生のお話を聞くことが出来まして、

またしても「自分の人生の財産」が増えたような気がします。

講演を聞いて、勉強していて良かったと思いました。

今後とも皆様、どうぞよろしくお願い致します。