こんにちわ、薬剤師の土屋です。
5月25日(日)に、久しぶりに講演会をすることになりました。
南東北中医薬研究会5月移動定例会にお呼びの声がかかり、「膝の痛み絶対解消辞典」として取り上げられました。
今から、もう10年も前の刊行ですが、今でも時々、お電話での問い合わせがあるくらい、当時は物凄く反響がありました。
お客様と「痛み、しびれ」の相談を通して、私たちも勉強させて頂いたし、より実践力が身についていったと思っております。
今週、日曜日の講演会は「独歩丸について」が私に与えられたテーマで、90分の時間です。
果たして、久しぶりに人前で話すので、話が続くかどうか、脱線しないかどうか、他の薬局の先生方に役立つ話ができるかどうか、不安が尽きないところですが、頑張りたいと思います。
昨日も、山形テルサで経営の勉強に行っていたのですが、行き帰りの電車の中や、ちょとした空き時間で独歩丸の資料に目を通してきました。
今日の嬉しいお電話を紹介しましょう。
64歳、女性のかた。
148センチ、57キログラム。
腰痛と膝痛があり、先月の4月7日から相談を受けている。
独歩丸を服用した。
その後、3日後には調子が良くなった。
今日のお電話では、引き続き膝の調子が良くなっているそうです。
ただし、起床時に腰と膝が痛みやすい。
フィットネスクラブで有酸素運動と筋トレを続けています。
電話相談の良いところは、声でお客様の性格や心理状態が分かることで、とても元気な声でハキハキとしていまして、私も嬉しく思ったところです。
漢方では、「腎は精をつかさどる」と言いまして、「元気の源」だと考えています。
疲れやすい、なかなか疲労が抜けないという時には、腎虚(じんきょ)である可能性が高いのです。
また「腰は腎の府」といって、腰が重だるい、腰痛になりやすいときも、「腎虚(じんきょ)」と考えます。
もう一つ挙げれば、「腎は精を蔵し、骨をつかさどる」とも言いまして、骨や関節が痛い、たとえば椎間板ヘルニアのようなときも、腎虚(じんきょ)が関連しています。
膝は、おもに腎(じん)や肝(かん)が関係していますが、こちらも補腎が有効です。
体の若返りを果たして、腰膝の痛みを軽減して、同時に体を丈夫にすること。
また痛みやしびれは、往々にして、冬の寒さや、これからの季節の湿気などに影響を受けやすいですが、これらを前者は「風寒(ふうかん)」、後者を「風湿(ふうしつ)」と呼び、邪気(じゃき)を追い払えば、痛みやしびれも楽になりやすいのです。
これは「通じざれば、すなわち痛む」と言いますが、独歩丸には、これらの去邪(きょじゃ)の働きもあるのです。
つまり、風寒や風湿などの痛みやしびれを引き起こす邪気を追い払えば、私たちの体の中の気血(きけつ)の巡りはスムーズになり、痛みやしびれが和らぎやすいのです。
補腎作用もあって、自然に足腰や膝も丈夫になってきますので、願ったり叶ったりの処方だと思います。
中医学の治療の原則には、「治病求本(ちびょうきゅうほん)」「扶正去邪(ふせいきょじゃ)」とあります。
この大原則を、漢方1つの方剤で体言しているのが、独歩丸に他なりません。
さあ、今週は講演頑張ります!
みなさまもどうぞ元気にお過ごししてください。
<2008年5月23日 我が家の庭では、クレマチス(鉄線)が花盛り>