こんにちは、薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
今日の土曜日は、山形は雨降り前だからでしょうか、蒸し暑く、そして農繁期といった模様です。
この季節は、店頭が暇になることが多いのですが、このシーンとした雰囲気もなかなかなものでして、じっくりと勤務しております。
さて、昨日の嬉しいお話です。
昨日は、午後に夫婦二人でご来店のお客様がありました。
不妊症の子宝の漢方相談です。
今年の平成20年4月からのご相談です。
ご主人38歳、奥様36歳です。
平成18年度に腹腔鏡手術で、右卵巣が子宮と癒着しているのを剥がしました。
右の卵巣にチョコレート嚢胞6~7cmがあったからです。
その後、無事に排卵しています。
人工授精は、個人のクリニックも含め、21回行っています。
体外受精は、過去3回行っていました。
1回目の体外受精は、平成19年2月のとき。
そのときは、子宮に左側に筋腫があって、(ホルモン剤の使用のために大きくなった)、ちょうど筋腫の後ろに左卵巣があるので、筋腫が邪魔して採卵できず、右の卵巣からのみ3つ採卵しました。
つまり、チョコレート嚢胞を手術した厳しい条件の右の卵巣からしか採卵できなかったということです。
結果は、3つの卵子のうち、1つ受精して、移植しましたが、結果は駄目でした。
2回目の体外受精は、平成19年9月のときでした。
右卵巣から2個の採卵で、2個受精して(中程度の質)、胎嚢が確認できましたが、心拍確認できずに、流産となりました。
3回目の体外受精は、平成20年2月のことです。
右卵巣から2個、左卵巣から1個とのことでしたが、1つは未成熟、1つは異常受精、1つは受精したものの分裂がやや遅く、結局キャンセルとなり、胚移植できませんでした。
先生の話によれば、スプレキュアの副作用で、卵が育ちにくくなっているのかもしれないし、左卵巣が子宮の後ろに癒着しているかもしれないとのことでした。
○最近の状況
月経の量が減ってきた、おりもの量が減ってきた、低温期がやや高くなってきた、低温期から高温期への移行が緩やかだ。
卵の質が年々悪化してきている。
「今年、平成20年6月に4回目の体外受精をするにあたって、漢方で体を整えていきたい」
が目標の漢方相談となりました。
初回相談平成20年4月24日
舌の色は、淤斑(おはん)があり、唇の色も暗い感じで、淤血(おけつ)の存在を印象付けられる舌ベロでした。
漢方薬は、奥様に4種類。
ご主人に2種類。
多分、この処方をお勧めできるのは私くらいのものだろうという自信のある漢方処方でした。
「最速漢方薬」です。
そして5月に同じ処方を頑張って服用して、昨日の6月27日。
今回、4回目の体外受精では6個採卵できた。
確認しただけで12個の卵胞が育っていて、過去に無いくらい物凄く、卵胞の育ちが良かった。
子宮内膜も、とても良い状態になっていて驚いた。
6個のうち、6個受精して、4個は胚盤胞までいった。
今回から4回目の体外受精なので、当初は「2個戻しますか?」の方針だったのですが、あまりにも胚盤胞の質が良かったので、双胎になることを防ぐためにも、1個だけ移植して、残りの3つは凍結保存となりました。
そして、今日の結果では、めでたく念願の陽性反応。
今回は、長年の懸案だった左の卵巣から採卵できたので良かったし、嬉しい。
と、ご主人様ともども、大喜びでの来店でして、口々に「漢方服用1ヵ月半でここまで効き目があって良かった!」と喜ばれていましたので、私も仕事冥利に尽きると思い、嬉しく思いました。
奥様曰く「体も卵巣も若返ったし、不思議だけども左の卵巣の位置が治って、左の卵巣からも採卵できたので最高でした」というコメントも頂いています。
今は、安胎法の処方で服用を継続しています。
今後とも順調であってほしいです。
<2008年6月13日 山形県東根市 若木山より月山展望>