土屋薬局ブログ|子宝漢方と痛み、しびれ、耳鳴り

こんにちは!薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。私自身、42歳で結婚して52歳で我が子をこの手で抱けて感動しました。妻が妊娠中も毎日、夢みたいと思っていましたが、我が子をこの手で抱けてとても幸せを感じています。大切に大事に育てます。私たちには中医学(中国漢方)での体質改善や食養生がよく効きましたので、子宝の漢方薬にとても感謝しています。不妊、不育でお悩みのかた、またそれ以外の漢方相談(痛み、しびれ、耳鳴など)も承ります。ぜひ土屋薬局までご相談お寄せ下さい。

昨日の漢方相談より…喪失感について

世間は夏休みなのでしょうか?

昨日など平日にも関わらず、漢方相談のお客様が多かったです。

体外受精が失敗に終わった方や、これから体外受精の採卵に向けて、一生懸命に通院している方、片方の卵巣機能だけで採卵しようとする方、明日からクロミッドをいよいよ服用始めるお客様など、いろいろなお話をお聞きしました。

なんとなくテーマを掲げると「喪失感」が背後にあるような気がします。

私自身も私生活で少々ショックなことがあり、「喪失感」を抱きながらお話を聞いていましたので─どうしたのでしょう─いつもよりも良い漢方相談が出来た実感があります。

不妊カウンセリングでは、結婚してからの「子供がいる家庭のイメージ」が失われている状態の心理状態などがよく議論に上がります。

不育症で流産を繰り返す場合も、相当なショックになりますので「喪失感」の克服が大切です。

妊娠を期待しているときに生理が来ることも「小さな流産」に等しいことですから、生理前にイライラしてくることも当然のことだと思います。

そのような中で、一生懸命に頑張っているお客様たちは立派だなあと思いながら、「喪失感」を抱きながらお話を聞かせてもらっていると、同じシンパシーが芽生えるのでしょうか、お客様がハンカチを出される場面もありました。

最近、高校時代から憧れだった村上春樹さんの「風の歌を聴け」をやっと読んだのです。

たまたま津軽半島で車のラジオを聞いていたときに、作家・小川洋子さんが語っていましたが「風の歌を聴け」は従来とは違ういわば「小説論を語るような小説」なのだそうです。

たとえば、今までの小説が「いかに自分が悲しいか」について様々に書き記したことを、「風の歌を聴け」では、「悲しいことは悲しいことで、それはいくら語ったって、悲しみは変わらないんだ。」という文章のスタイルが従来の小説と一線を画しているそうです。

そのラジオを聞いて、ちょうど太宰さんの「桜桃記」の季節だったけれども、私は山形に帰った後は、即座に「風の歌を聴け」を読み込んだのでした。

自殺した少女や指が1本足りない彼女など、さまざまに失われていくのですが、この小説は「生きる」「人生」「死」についても深く語っているそうです。

作家・小川洋子さんが語るには、以下の文章なども印象的だそうです。

「ねえ、私が死んでも100年もたてば、誰も私の存在なんか覚えていないわね」

「だろうね」と僕は言った。

この「だろうね」の一言で語った文章ですが、この会話には凄く意味が込められているのだそうです。

若くして村上春樹さんが、「生と死」を考えていたことを示唆していることが表れているとも語っていました。

風の歌を聴け」に話のテーマが流れてしまいましたが、「喪失感」を感じながら漢方相談をすることも、ピアカウンセリングの基本になるかも?と思った次第です。