ブログ版土屋薬局 中国漢方通信

土屋薬局ブログ。薬剤師・不妊カウンセラーの土屋幸太郎がお届けします。私自身、不妊体験を経て、漢方療法の力で子供に恵まれました。その経験を活かし、皆さんに健康で幸せな家庭を築くお手伝いをしたいと思っています。薬局には女性薬剤師も在籍し、気軽にご相談いただけます。健康に関するお悩み、不妊治療、妊活相談、痛みやしびれに関する漢方相談など、お気軽にご連絡ください。お問い合わせやご予約は☎️ 0237470033までお願いします。一緒に幸せな未来を築きましょう。

長崎の思い出と静岡講演会に向けて

先日、11月14~17日と長崎に講師としてお呼びの声がかかりましたので、

人生二度目の長崎県を体験してきました。

講演会は無事に終了し、12人の薬局の先生方にお話させて頂きまして

「想像以上に話が良かったわよ」とか

「来年もまた長崎に来て下さい!」と

評判上々でしたので、頑張って準備していって良かったなあと思う今日この頃です。

長崎から帰ってきてからは、予想通りに仕事が溜まっていましたので、

今までこのココログでコラムを書くこともままならぬ状況でした。

現在の私は、来月12月7日(日)に今度は静岡県で「婦宝当帰膠」などを中心として、

漢方の講演会に呼ばれていますので、再度パワーポイントで資料を作成していたところです。

大体、講演の資料は出来上がり、昨日は漢方相談会をしていたのですが、

来店されたお客様にも、パワーポイントをお見せしまして、

みなさま食い入るようにご覧になって頂けましたので、個人的には嬉しかったです。

さて、長崎県で私が体験した写真をお見せしましょう!

雲仙地獄の観光です。

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<2008年11月14日 雲仙地獄

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火山地でもうもうと温泉が沸いています。

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今から400年前の1600年代の時代は、

日本ではキリスト教を邪教として迫害していました。

「転べ、転べ」と言いながら、この雲仙の熱湯で拷問にかけたのです。

よく車の無い時代に、小浜の港に船で漕ぎ着いてから、

この雲仙の山まで拷問のために上がって来た事だと、

びっくりしてしまいます。

「権利はない。たしかに権利はない。私はあの声を一晩、耳にしながら、もう主を讃えることができなくなった。私が転んだのは、穴に吊られたからではない。三日間…このわたしは、汚物をつめこんだ穴の中で逆さになり、しかし一言も神を裏切る言葉を言わなかったぞ」フェレイラはまるで吼えるような叫びあげた。「わしが転んだのはな、いいか。聞きなさい。そのあとでここに入れられ耳にしたあの声に、神が何一つ、なさらなかったからだ。わしは必死で神に祈ったが、神は何もしなかったからだ」

「黙りなさい」

「では、お前は祈るがいい。あの信徒たちは今、お前などが知らぬ耐えがたい苦痛を味わっているのだ。昨日から。さっきも。今、この時も。なぜ彼等があそこまで苦しまねばならないか。それなのにお前は何もしてやれぬ。神も何もせぬではないか」

司祭は狂ったように首をふり、両耳に指をいれた。しかし、フェイレラの声、信徒の嘆き声はその耳から容赦なく伝わってきた。よしてくれ。よしてくれ。主よ、あなたは今こそ沈黙を破るべきだ。もう黙ってはいけぬ。あなたが正であり、善きものであり、愛の存在であることを証明し、あなたが厳としていることを、この地上と人間たちに明示するためにも何かを言わねばいけない。

遠藤周作さんの「沈黙」 新潮文庫214ページから引用させて頂きました。

ありがとうございました。

羽田発、長崎行きの飛行機の中で、最後の章をずっと読み進めていました。

「よしてくれ、よしてくれ、主よ、あなたは今こそ沈黙を破るべきだ!」

のセリフなど、グッと心が「沈黙」のドラマチックな世界に

引き込まれていったのでした。

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ここでお亡くなりになられた殉教者の方々のお名前です。

「沈黙」にでてくるアントニオ石田神父の名前もあり、

本で読んだことがそのまま現実を因襲していたことに改めて

「沈黙」が問いた意味の深さに考えさせられたのでした。