おはようございます。
漢方薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
2009年8月29日(土)に東京日本橋で、加藤レディースクリニック、副院長 竹原裕志先生の講演を聞いていました。
話された内容の項目と中医薬研究会の会員店からの質問を列記します。
加藤レディースクリニック、副院長 竹原裕志先生講演のおもな内容
1:自然周期採卵とは?
2:刺激周期の副作用
3:完全自然周期採卵の実例と付随するメリット
4:刺激周期と自然周期の比較
5:加藤レディースクリニックの実績
6:PGD(出生前診断)のお話
7:卵巣凍結と卵巣組織凍結の話
8:核置換による若返りの話
9:ips細胞からの生殖細胞の分化誘導研究について
…
竹原先生への質問項目
1)加藤レディースクリニック様では自然周期採卵の患者さんと、FSH製剤を使う患者さんはどのような基準で分けられるのでしょうか?
2)採卵周期にすぐ移植する場合と、一旦凍結して次周期に移植する場合がありますが、どのような患者に、どのようなお考えで区別していらっしゃるのでしょうか?
3)胚移植の場合、偶数細胞胚が一般的だそうですが、奇数細胞期胚を移植する例もあるようです。偶数と奇数で胚の質の差によるものでしょうか?
4)胚移植前にP4の検査値と移植成功率との関係について何か臨床的な根拠はありますか?
5)抗ミュラー管ホルモン(AMH)の検査意義、FSHとの関連と違いについて教えて頂きたいと思います。
6)排卵誘発剤で卵胞は大きくなったが、採卵したら空胞だったという話をよく聞きますが、空胞について、どう考えたらよいでしょうか?(そもそもなかった、それともあるはずだけど取れなかった?)、自然周期採卵の場合もこのようなことがありますか?
7)強い排卵誘発剤を使っても反応しないいわゆる低反応卵巣に対して、カウフマン療法の必要性と有効性について、先生はどうお考えですか?
8)低反応卵巣でも、たまに良い卵を排出すると聞きましたが、そのチャンスを逃がさないために、気をつけるポイントはなんですか?
9)子宮内膜が明らかに薄い場合、黄体ホルモンの補充療法は胚移植の成功に有効でしょうか?なお、黄体ホルン補充療法長期使用(半年以上)について、メリットとデメリットを主張する意見が分かれていますが、先生のご見解は?
10)HMGスプレキュア応用について、その適応対象、効果(利点、欠点)について教えて頂ければ、有難いです。
11)胚移植の際、4細胞期胚と8分割期胚を2日間の時間差で移植することで、着床の可能性は高くなるのでしょうか?
12)不妊治療を受けている患者さんの心のケアに関して、貴病院ではどのような対応をされているのでしょうか?
13)免疫性(抗核抗体など)不妊の場合、体外受精を実施する前に完治しないと、成功できないでしょうか?なお、リンパ球注入療法について評価がまちまちですが、先生のご見解はいかがでしょうか?
14)前の周期の古い卵胞が残っている場合、積極的に処置した方がよいか、それとも放置しておいてもかまわないでしょうか?
15)月経周期3日目に採血してE2とLHだけを測定する場合があるようですが、FSH検査しない理由は何でしょうか?
16)10回以上も受精卵が胚盤胞までいかずに分割の途中で止まってしまう症例があります。そのまま体外受精・胚移植を続けるべきでしょうか?また、その原因を探るために何か検査方法があるでしょうか?
17)「未成熟卵」を採卵した場合、培養で成熟卵になる可能性はどれくらいあるでしょうか?
…
と盛りだくさんの内容でした。
今後とも、漢方薬剤師、不妊カウンセーの仕事に大いに役立てていきたいと思った「値千金」のご講演でした。
<2009年8月29日 熱気溢れる会場と竹原先生>