ブログ版土屋薬局 中国漢方通信

土屋薬局ブログ。薬剤師・不妊カウンセラーの土屋幸太郎がお届けします。私自身、不妊体験を経て、漢方療法の力で子供に恵まれました。その経験を活かし、皆さんに健康で幸せな家庭を築くお手伝いをしたいと思っています。薬局には女性薬剤師も在籍し、気軽にご相談いただけます。健康に関するお悩み、不妊治療、妊活相談、痛みやしびれに関する漢方相談など、お気軽にご連絡ください。お問い合わせやご予約は☎️ 0237470033までお願いします。一緒に幸せな未来を築きましょう。

「冠元顆粒」発売20周年記念成都シンポジウムに参加して(3)

丹参製剤の臨床応用

心臓と脳血管疾患のリスクファクター

高脂血症

糖尿病

飲酒

環境素因

高血圧

喫煙

肥満

性格タイプ

動脈硬化、高血圧、狭心症、突然死、心筋梗塞、脳血管疾患、脳卒中、痴呆、腎機能不全、尿毒症

治療原則

○血小板凝集の抑制、抗凝結、血栓形成抑制→ヘモレオロジー(血液流動学)を改善

○微小循環を改善

○抗酸化、脳と心筋細胞を保護

○血管壁損傷を軽減

○血管を拡張→脳と冠動脈の血流量を改善

<臨床応用>

1・狭心症

狭心痛型:行気活血+益気

安定型:益気活血

心筋梗塞:益気活血

不整脈:行気活血+益気

血管閉塞:行気活血+益気

<中国での応用>

難治性心房細動、慢性動脈閉塞症、深部静脈血栓形成などに丹参製剤、冠心Ⅱ号方などを応用しました。

難治性心房細動の60歳の患者さん、長期間にわたり冠心Ⅱ号方、丹参製剤加減を服用して心房細動の発作回収が減少した。

慢性動脈閉塞症の患者さんは、左腕の力が低減して、左腕の皮膚温度も低かった。シスロタゾールと丹参製剤、冠心Ⅱ号方加減を服用して、左腕の動脈拍動が触知でき、自分で生活の始末ができるようになりました。10年症状が安定して、左腕の運動力が増強された。

深部静脈血栓形成の患者さん、転倒して足の骨を折った。手術後左足が腫れてきて日増しに憎悪する。静脈造影をしたところ左足に静脈血栓ができていた。行気活血化淤で丹参製剤加減を処方して、半年後に足の腫脹が著しく軽減された。1年後には足のむくみが完全に消失し、正常活動に回復した。

2・脳卒中(Stroke)

分類:虚血性脳卒中と出血性脳卒中

特徴:発症率が高い・死亡率と後遺症率が高い

リスクファクター

高血圧病

糖尿病

心臓疾患

喫煙と飲酒

脂質代謝障害

肥満

一過性脳虚血発作(TIA)

中国での応用は

虚血性脳卒中:益気活血+黄耆。

出血性脳卒中:発症7~10日後から活血化淤治療

治則:行気活血

脳卒中後遺症:

半身不随:行気活血+益気養血、たとえば黄耆、当帰

認知障害:行気活血+益気養血、補腎

臨床応用は、脳卒中後遺症の治療では生脈散+冠心Ⅱ号方、丹参製剤など。65歳の患者さん、起床時に意識障害失語、左の腕と足が運動障害と家族により見つけられ救急入院した。急性脳梗塞ガイドラインに沿って治療後退院。退院時に言語障害、左の腕と足が運動障害。

中医学の治療は、おもに行気活血で長期的に丹参製剤を5年服用、同時にリハビリを行った。今ベッドを離れて活動可能、自分で生活の始末ができる。

処方は生脈散と冠心Ⅱ号方、丹参製剤。中薬の益気活血剤を持続的に服用することによって現在80歳になり、言語と行動には不自由なし、自分で生活の始末ができて連続で各地を旅行している。

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<2011年3月2日 成都 パンダ基地>

生後6か月の赤ちゃんパンダです。

かわいい~です!

私ももし生まれ変わることができたら、パンダの飼育員になりたいと真面目に思っています。

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