ブログ版土屋薬局 中国漢方通信

土屋薬局ブログ。薬剤師・不妊カウンセラーの土屋幸太郎がお届けします。私自身、不妊体験を経て、漢方療法の力で子供に恵まれました。その経験を活かし、皆さんに健康で幸せな家庭を築くお手伝いをしたいと思っています。薬局には女性薬剤師も在籍し、気軽にご相談いただけます。健康に関するお悩み、不妊治療、妊活相談、痛みやしびれに関する漢方相談など、お気軽にご連絡ください。お問い合わせやご予約は☎️ 0237470033までお願いします。一緒に幸せな未来を築きましょう。

「耳鳴りの漢方」を2題…セミの鳴くような耳鳴りジリジリと風邪ひくと、しょっちゅう耳が聞こえにくい

こんにちは!

台風が接近中の日本です。

山形は風が強いものの、まだ雨が降っていません。

読者のみなさまがお住まいのところが、何事もなく無事に過ぎていってほしいです。

さて、本題です。

耳鳴りの相談を受けて恩師の先生と耳鳴りの中医学的な考察をしてみました。

今回のコラムは、「耳鳴りの漢方」を2題まとめていきたいです。

1)「セミの鳴くような耳鳴りがジリジリと続いている。」

60~70代女性の方

セミの鳴くような耳鳴りがジリジリと続いています。

普段意識しなければそんなに邪魔になりませんが、意識が耳に向かうと年中音がしてしまいます。

耳鼻科にも2~3件受診しましたが治らないものと言われています。

なんとか漢方で良いものはないでしょうか?

「こんにちは。

年齢的な問題があるでしょう。

あくまで年齢によって、内耳のリンパ液が半分以上なくなっているんでセミの鳴くような耳鳴りがしてきます。

対策としては、内耳の血流を良くすれば、リンパ液も増えていきます。

セミの鳴くような耳鳴りは虚証です。

処方としましては、

丹参製剤+耳鳴丸+安神薬

など漢方、3種類で服用するとお勧めです。

眠れない、夜に耳鳴りが気になる場合には、睡眠を良くすると耳鳴りが気にならなくなってきます。

ですから安神薬を追加しています。

この安神薬は補腎作用もございますので、セミの鳴くような耳鳴りにも期待できます。

頑固な耳鳴りには3品ぐらいが良い。

耳鳴丸だけではダメ。

3品目の漢方は1日2回の服用で良い。

薬を集中していく。

2週間から1か月間服用していく。

効果を実感していくことが多い。

まずはこれ以上悪くならないこと、耳鳴りが除々に減ること、ある日は気にならなくなることなどを目標にします。

2)「風邪ひくと、しょっちゅう耳が聞こえにくい(というかかなり聞こえない)症状があるので、すっかり慣れっこになってしまい、ご相談が遅れてしまいました…でもやっぱり不便なのでご相談しました。土曜から耳がほとんど聞こえなくなり、今、耳鼻科へ行ってきました。少し耳の中が赤いかな、くらいで、空気を通してもらいました。まだ、すっきりしませんが、様子見みたいです。なんだか頭もだるい感じですっきりしません」

風邪で耳鳴り、聞こえにくい。

中耳の問題。

耳管と鼻が続いている。

耳管の出口が中耳に関係している。

中耳の炎症が耳管に影響する。

血府逐淤丸という活血化淤剤や頂調顆粒、涼解楽など3種類を組み合わせていけば耳の改善に良いでしょう。

活血化淤剤は理気作用が強いし、血流を改善するので耳の症状に効果的ですし、頂調顆粒は首から上の気になる症状の改善に、また涼解楽は風邪の炎症にも良いとのことでした。

以上です。参考になりましたら、幸いです。

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<2011年7月13日 我が家の庭 ねじ花>

ねじ花って不思議です。