こんにちは。
薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
今日も山形は秋晴れの気持ちの良い一日です。
柿の実もたわわに実り、秋らしい風景です。
さて「無排卵」「無月経」の「漢方相談」を最近お受けすることが多いですので、その考察をまとめていきます。
定期的に生理を起こす薬を飲んだり、注射を打っています。
またカウフマン療法を長いことしている方もいらっしゃいます。
今回、自分なりに考察し、なおかつ恩師の何先生にもアドバイスを頂戴いたしました。
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1)年齢が20~30代と若く、とくに腎陰虚や腎陽虚などの症候が見られない。
しいていえば「若腎虚」でしょうか?
2)PCOSでなくてここ数年に「無排卵月経」となり、生理が来なくなってしまった、
3)FSHやLHが高め。とくに「LHが高め」のことは、何らかの邪気、たとえば痰淤(たんお)や気滞血淤(きたいけつ)などの症状があるのか?
4)基礎体温は高め、ギザギザも強く変動が激しいのは気鬱化火か?
などと考察を進めていきまして、何先生とも相談していきました。
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1つはFSHが高いのでしたら、脳のストレスがある。
心肝腎(しんかんじん)の熱をとっていく。
たとえば心の熱をとる漢方(たとえば天王補心丹)を、4、4、4丸と服用したり、6、6、6丸。
肝の熱をとる漢方は半分ずつ、腎の熱をとる漢方はこれも4,4、4丸だったり、6、6、6丸と1日3回ずつ服用していきます。(たとえば瀉火利湿顆粒や知柏壮健丸など)
→その後に、補腎や活血などで周期療法に入っていく。
周期療法のときには、プラス安神薬が良い。
安神薬は寝る前などに。
(たとえば心脾顆粒など)
安神薬+逍遥丸
逍遥丸は肝血不足に、寝ることが遅くなってくると肝血(けんけつ)不足の傾向に。
cf たとえばプロラクチンが高い、イライラが強いときには、酸棗仁湯+逍遥丸の組み合わせも良い。相性がよい。
腎の熱をとる漢方に逍遥丸や心の熱をとる漢方に逍遥丸も効果的。
→その後は、2週間ずつ補陰や補陽で人工的な周期をつくっていく。
〇食事とFSHの問題 (肉や魚や乳製品などまったくとらないこと)
FSHが高くて、食事が偏りがちなる。
たとえばキャベツだけを2年間食べて、栄養不足になって更年期の症状になった女性がいる。
視床下部からのGnRHは、10個のアミノ酸から作られている。
たんぱく質を摂取しないと、脳の中のGnRHが作られない。
脳にはアミノ酸が必要、ホルモンと関係している。
食養生は、朝5、昼4、夜1に。
これは中国式の養生法。
朝はいっぱい食べる、夜は少な目に。→太らない。
20時以降に食べると太る。
昼はいいものを食べる、タンパク質など。
昨年のアメリカのレポート。
ごはん、野菜、果物、肉・魚類は、4大プレートとしてそれぞれ四分の一ずつ食べる。
最新の栄養学、日本はまだここまでいっていない。
<2011年10月26日 神町西から眺めた甑岳>