「中医不妊症お茶の間講座スクーリングとオープン講座に参加してきました。武漢からのお客様と固い握手で日中友好。今週の漢方相談会のお知らせ」
「漢方不妊症お茶の間講座スクーリング~子宮内膜症、チョコレート嚢腫、早発閉経の漢方対策、早発閉経のかたの妊娠の成功例」
の話の続きです。
毎年、年に1回 中医不妊症お茶の間講座ではスクーリングを東京で開催しています。
最初の頃はまだ参加される薬剤師の先生方の人数も少なかったのでイスクラ産業さんの本社などで開催していたのですが、近年はたくさんの先生方が応募される人気講座になりましたので、会場を借りて行っています。
<2014年8月23日土曜日>
懇親会が有楽町であって宿泊の東銀座を目指します。
夜の銀座の風景が好きです。
東京らしいです。
出光の電光看板と歌舞伎座がシュールで美しいです。
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<2014年8月24日撮影 東京国際フォーラムD>
トップバッターは産婦人科医を指導する産婦人科医の荒木重雄先生のご講演でした。
多忙な中をぬって貴重な講演をして頂きました。
テーマは「生殖医療に関わる情報をいかにわかりやすく伝えるか~配偶子の形成から妊娠の成立まで」でした。
不妊専門クリニックでタブレットなどで観られるように作られたビデオによる分かりやすいご講演でとても勉強になりました。
「病院の治療の裏側」を知っておくことはとても参考になります。
わたしは不妊カウンセラーとしても普段からこのようなことを虎ノ門で毎年研修しています。
その後は中医師の先生たちのご講演で最新の中国での中医婦人科についての流れの説明を受けました。
こちらは、張先生が体験した山東省での体外受精と中医学の中西医結合による不妊治療の実際です。
二至天癸方(にしてんきほう)とは、二至丹と補腎薬からなり天癸(てんき)を補って卵子の質を良くする、ホルモンバランスを整えて妊娠に導くという方剤です。
二至丹の二至(にし)とは2つの季節、つまり思春期と更年期を指します。
40代前後、35歳以降は第二の青春の時期に入っていきます。
もともと二至丹を作った漢方の先生は、自分の奥さんが40代のときに体調不良を治すために処方した名方です。
夏至(げし)と冬至(とうじ)に採れるから二至丹という意味もあります。
女貞子と旱蓮草からなる二至丹と、養血と補腎薬から二至天癸方となります。
天癸とは、卵で言えばとろとろの白身のようなもの、女性ホルモンのようなものです。
「先天の精とは、父母から受け継ぐ天賦の精で腎にやどり、成長と生殖をつかさどる。腎精、元精ともいう。『霊枢』「経脈篇」に「人始めて生ずるや、先ず精を成す」と記載されている。腎精は子供の成長をつかさどり、成人後は徐々に衰退して老化させる。腎精は青年期になると「天癸」を産生し、天癸は性器を発育させ生殖能力を高め、男子の精子の産出を盛んにし、女子の月経を開始させる。更年期になると、天癸が消失し生殖能力が弱まり、月経は止まり性器は萎縮を始める。その他、元気や衛気の構成要素となり全身の機能を促進させ、血に化生してこれを補充する。」
wikipediaより
二至天癸方の処方を理解すると、日本でもこの漢方の精神で子宝漢方相談ができることを知ります。
劉先生のPCOSの対策法です。
この日は豊富な勉強内容でした。
○PCOSの弁証論治
○慢性卵巣炎の対策
PCOS、PCOの場合には、おりものから漢方を考える、
生理周期が長いこと、なかなか出血がないときの対策
小卵胞の除去
など興味深いテーマが並びました。
○卵巣早衰の中医学的弁証
FSH8~40の間であれば基本的に回復の見込みがある。
FSH20以下の場合には回復の可能性がさらに高まる。
FSH80以上の場合でも卵巣機能が回復する例もある。
高度生殖医療(ART)を実行するカップルにも漢方薬による月経周期の調整、既往歴の治療、夫婦生活の指導を先に最短3ヶ月から6ヶ月行います。
このようにして成績があがり、外来では毎日のように不妊治療を卒業した人がいます。
お昼は一緒に参加していた妻と外に食べに行きました。
ちょうど隣のビルにパパスのカフェがありました。
洋服屋さんの中にカフェが併設されてお洒落な感じです。
夏の思い出にアイスコーヒーを