生理痛は仕方のないものとあきらめている人も多いと思いますが、生理痛の体質を見直し、生理痛にならない養生することで根本から改善することができます。ただし、生理痛が我慢できないほど辛い場合は子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症などの病気が原因となる場合もありますので、その時は早めに婦人科で医師の診察を受けるようにしましょう。
生理痛が辛いです。
漢方医学では生理痛は本来は「ない」のが正常です。
日本では生理痛があるのは当たり前と思われているようですが、中国の女性は皆、生理痛はないのが普通だと考えています。生理痛はなにかの病気の原因だったり不妊症になりやすい体質があるかもしれません。
漢方薬でみる「健康な生理は」とは?
生理痛 痛みはないのが正常
漢方薬的には、生理のときは「痛みがない」のが本来のあり方です。
下腹部のあたりが重い、だるい、という程度でしたらいいのですが、強い生理痛がある場合には、何らかの異常のサインとみなされます。生理が始まって出血が多いときには生理痛が辛ければ「瘀血」が疑われますし、下腹部が冷えると生理痛が極端にひどくなる場合には、寒邪(かんじゃ)の可能性が考えられます。
また生理前のむくみやイライラなど、月経前緊張症候群(PMS)といわれる症状も本来はないことが正常です。
西洋医学では黄体ホルモンの卵胞ホルモンのバランスがとれていれば、月経前緊張症候群(PMS)は出にくいとみています。
経血の色・量
多すぎず、鮮やかな赤い色 経血の量は西洋医学ではよく平均50mlと量を表現しますが、個人差がありますので漢方ではもう少し経験的な目安で考えます。
昼間は多い日にロングナプキンを使って24時間以上もつなら問題ありません。
夜は夜用ナプキンで一晩もれずに眠れるなら心配ないでしょう。ただ昼間に多い日用のロングナプキンで2時間もたえなかったり、夜用ナプキンでも一晩のうちに何度も替えないといられない、という場合は、量が多すぎて寒邪(かんじゃ)やお血(けつ)がある可能性も。
また正常ならば色は鮮やかな赤い色で、かつ糸を引いたり、粘りや塊がないことが大切です。
色が薄い場合には血虚(けっきょ)や気虚、くすんで粘りや塊があるのは、お血(けつ)や寒邪(かんじゃ)が疑われます。
ただし、経血の色は更年期が近づいてくると一般的に少なくなってきます。
月経周期・日数
規則正しい月経周期が変化すると問題 生理周期の理想は7の4倍の28日です。
ただし個人差があり、32日や26日など多少前後してもその人にとって一定の規則正しい月経周期で生理がきていたら問題はありません。
ところが28日周期が32日に変わるなど長くなる場合には、瘀血(けつ)や寒邪(かんじゃ)の影響があり、今まで32日周期だった方が28日、25日とだんだん短くなる場合には気虚(ききょ)や熱邪(ねつじゃ)の影響など考えられます。
出血の日数も5~7日間が標準ですが、今まで5日間だった方が7~10日間だらだら続いたり、逆に2~3日で終わるようになれば要注意です。
だらだらと続くの瘀血(おけつ)で短くなる場合には血虚(けっきょ)が考えらえます。
おりもの
透明でにおいがなく固まらない おりものは、排卵前後に透明で糸を引くような粘りのあるものが出て、排卵が終わった高温期にかけて色は透明でにおいがなく、固まらないのが正常です。
おりものに色が付いていたり、においがあったり、塊がある場合には膣炎や性感染症の疑いがあります。 たとえばカンジダ膣炎があると、ポロポロと固まる白いおりものがあります。 おりものの状態は年齢によっても変化し、年齢を重ねて卵巣の働きが衰えると、おりものが減って性的な興奮があっても分泌されにくくなります。
つらい生理痛
【生理痛の辛い女性】
生理痛は子宮を収縮させて経血を外に出すときに起こる痛みです。
生理痛が辛い方は出産時の陣痛にも似た痛みのときもあります。女性は毎月の生理を体験することでいわば陣痛の痛みを乗り越えられるように練習しているとも考えられます。 ただし生理痛の度に寝込んでしまうほと痛みがひどい場合には「月経困難症」とよばれます。痛みの背景には病気がひそんでいることもありますから我慢しないで婦人科の診察を受けましょう。
生理痛の一般的な原因
月経血の通り道が狭い 生理の痛みは子宮の下部にある細くて長い子宮頸管を経血が通過するとき出口が広げられて起こる痛みです。 若い女性や出産経験がないと子宮頸管が未熟だったり狭くて硬いので、生理痛が酷くなりがちです。
押し出す力が強すぎる 生理のときには経血をスムーズに排出できるように子宮内膜からプロスタグランジンというホルモンが分泌されます。
プロスタグランジンには子宮の収縮を強める働きがあり、プロスタグランジンを多く合成する体質の人は子宮を収縮させて経血を押し出す力が強すぎてます。
生理のたびに陣痛に近い痛みになったり、胃痛、下痢を起こすこともあります。
冷えやストレスなど 痛みは生理のときに冷えて血行不良になることでも起こります。 冷えて血流が悪くなっているとプロスタグランジンの分泌量が多くなるのです。
また骨盤内にうっ血があると痛みの物質が留まるので、ますます痛みが酷くなります。 冷えには注意。冷えは禁物です。
心理的な問題で生理そのものを否定的に考えてしまって生理痛を強く感じたり。
【生理痛に辛い女性】
【生理痛が楽になって気持ちいい】
生理痛を楽にするセルフケアその 漢方薬
漢方薬は体全体のバランスを整えます。体の不調を改善していきます。
長く飲むことでじっくりと効くのが特徴です。即効性よりも女性特有の生理痛や生理不順。冷え性や肌荒れ、便秘などに。
中国漢方では生理痛は「痛経(つうけい)」と呼びます。
痛みのある月経という意味です。
中国漢方の「痛経」には生理不順を伴う生理痛、子宮内膜症や子宮腺筋症などの強い痛みなども含まれます。
<生理痛のタイプ別漢方薬相談>
あなたの生理痛はどのタイプ?
1)気滞血瘀の漢方タイプの生理痛
生理前に痛み、イライラ、症状が強く出やすいです。肝臓の気滞で起こりやすいです。情緒不安定。イライラ、ストレス、憂鬱、怒りっぽいなど。
<生理痛の症状>
○生理前、あるいは生理中に下腹部が張って痛くなる。 張る症状は気滞、つまり気の鬱結です。 生理前の症状が辛くなりやすいです。
○押すと痛い 実証だからです。
○生理の量が少ない 気が詰まっているのでスッキリと生理が排出されない
○出血の色が黒かったり、血塊がある。
○生理前や生理中に胸や脇腹の痛み、乳房の張りがある。
○舌は紫暗
<気滞血瘀タイプの生理痛の漢方薬>
四物湯、逍遥丸(逍遥散)、加味逍遥散、冠元顆粒、血府逐瘀湯
(c)イスクラ逍遥丸
(c)イスクラ冠元顆粒
2)寒凝胞中の漢方タイプの生理痛
子宮が寒さで冷えて痛む生理痛 冷たいものを好むタイプ、生理中に冷たい氷水、お腹を冷やすタイプ。 寒さから骨盤内の血行不良となります。
<生理痛の症状>
○生理前、生理のときに下腹部が冷えて痛む
○生理の量が少ない、色が暗かったり 寒さで経血が不通になるから
○手足が冷える
○舌の苔は白い
<寒凝胞中タイプの生理痛の漢方薬>
当帰四逆加呉茱萸生姜湯、温経湯、五積散、イスクラ婦宝当帰膠
(c)イスクラ婦宝当帰膠
【生理痛が辛い女性】
3)気血虚弱の漢方タイプの生理痛
生理痛の特徴は生理の後半から生理が終わってから2~3日に渡り続く 補う漢方薬で優しく生理痛を軽減していきます。 あまり強い去邪、活血や理気は行わない。
<生理痛の症状>
○経血量が少ない。生理の色が薄い
○生理の後半から、または生理後に痛みが続く
○疲れやすい
○顔が青白い、顔に艶がない
○舌は淡い
<気血虚弱タイプの生理痛の漢方薬>
十全大補湯、帰脾湯、心脾顆粒、人参養栄湯、婦宝当帰膠、当帰芍薬散
(c)イスクラ婦宝当帰膠
(c)イスクラ心脾顆粒
4)肝腎虚損の漢方タイプの生理痛
腹痛のほかに腰がだるい生理痛 肝と腎の両方を調整します。
<生理痛の症状>
○生理の後半にシクシクと痛む。
○お腹を触ると楽になる。
○腰がだるい
○経血量が少ない、色が薄い
○耳鳴り、めまい、物忘れ(健忘)
○舌淡い色
<肝腎虚損タイプの生理痛の漢方薬>
六味地黄丸、杞菊地黄丸、八味地黄丸料、海馬補腎丸、参馬補腎丸など
(c)イスクラ参馬補腎丸
(c)杞菊地黄丸
【生理痛が辛いです】
<生理痛の痛みの違い>
1)生理の始まる3日前から胸やお腹が張るような症状があれば実証
補う漢方薬よりも、通す漢方薬をチョイスします。
2)生理後2~3日シクシクと痛みがあるものは虚証
補う漢方薬で優しく調整。ただし実際には、両方のタイプを持っている人もいます。臨機応変に生理痛の対応をします。
<漢方薬での生理痛など痛みの呼び方>
○刺痛 ズキズキと痛む、痛む場所は固定
○張痛 お腹が張るのは気滞。淤血も同時にあります。
○隠痛 シクシクとした痛み。気血の不足が原因の虚証の痛み
○抽痛 キューとひきるれる感じ、寒さがあるときの痛み。
<温めると痛みが軽減するのは寒さが原因。温めても生理痛が楽にならない、変化しない時には熱が原因>
<お腹を抑えて気持ちいいのは虚証の生理痛。触っても楽にならないのは実証の生理痛>
【生理痛、生理不順を和らげて楽しい青春を!】
生理痛、生理不順でお悩みのかたは土屋薬局まで漢方相談をお寄せください。
漢方薬相談でお客様に喜んでもらうことが多いですので、お気軽に山形県の土屋薬局までお問い合わせしてください。
※紹介している生理痛、生理不順の漢方薬は不妊症、子宝漢方、子宮内膜症、子宮腺筋症にも役立つものです。体質は強弱の違いがありますので、詳しく漢方薬局、薬店でご相談のうえご購入してください。
ストレスが多いと体がいわゆる戦争状態になりますので、戦争からうまく逃げるために子供ができずらい体になります。つまり、子供ができては戦争から命を守ることができなくなるという訳です。
ふだんのストレスがいっぱい・仕事のストレス・家庭のストレス・夫との生活のストレスなどさまざまな問題が女性に降り注ぎますと、その結果、母乳がでるホルモンのプロラクチンが上がり、生理不順気味になり排卵障害にもつながりやすいといわれます。
土屋薬局ではお客さま一人一人のお話を丁寧にお聞かせさせて頂いていますので、お気軽にご来店なされましてお気持ちなど語ってください。
スタッフ一同心よりお待ち申し上げます。
ストレスなどを解消して、ご自身が持っている自然なリズムを取り戻していけば体調全般も良くなりますし、何より子宝に恵まれやすくなると思います。
ご家族の健康や幸せにつながる仕事をしていて私も毎日ハッピーです。
卵巣嚢腫や二人目不妊などでお困りのかたは、親切で優しい漢方相談の土屋薬局までどうぞお寄せくださいませ。