昨日に漢方相談にご来店されたA子さまの舌ベロを見ましたら、色が薄い「痰(たん)」という色に、(淡い貧血のような感じの色です)、舌の横側に「淤斑(おはん)」がありました。
「淤斑(おはん)」とは、色が暗い感じで、舌に「シミ」になっている感じです。
生理以外の下腹部痛や、排卵痛、また生理前の下腹部痛などが起こりやすいです。
子宮内膜症や卵巣嚢腫、卵巣チョコレート嚢腫のときもあります。
舌ベロに「淤斑(おはん)」があるときには、からだにもそれ相応の「淤血(おけつ)」があることにつながります。
活血化淤(かっけつかお)といって、血液の汚濁を解消し、流れをスムーズにすることが原則です。
淤血(おけつ)の三大特徴は、
1)痛み
2)しこり
3)黒ずみ
です。
月経血の色が暗い感じで、塊(血塊)もあるのも淤血(おけつ)と考えます。
舌の色が「痰(たん)」なのは、血虚(けっきょ)で、これは「補血(ほけつ)」とか「養血調経(ようけつちょうけい)」で
血液を養って、補っていくことが大切です。
ですから、舌の色が「痰(たん)」で、「淤斑(おはん)」があるかたの場合には、血虚(けっきょ)と淤血(おけつ)の2つの「証」のミックス、複合体になります。
対策は、養血調経(ようけつちょうけい)と活血化淤(かっけつかお)を同時に平行します。
…
最近の漢方相談の著効例では、子宮内膜症の手術でレーザーで焼いた方で、卵巣チョコレート嚢胞もあったかたです。
B子さんと呼びます。
B子さんは、ふだんから下腹部痛があり、下腹が重い感じです。
ズキズキします。
排卵痛も生理痛と同じように、かなり痛いそうです。
生理は、暗紅色で、血塊が多いです。
最近は、月経の経血量も減ってきています。
冷房で体が冷えます。
とくに冬は体が氷のように冷たくなります。
下半身も冷えやすいです。
当店からの漢方処方は、
1)血流たっぷりの補血(ほけつ)の漢方薬
2)ピクノジェノール含有の方剤
3)水蛭(すいてつ)製剤
の3つで「全周期活血化淤(ぜんしゅうきかっけつかお)」をメインにしました。
昨日のB子さんからの連絡では。
1)経血の色がきれいになった。
量は変化なし。
2)生理のとき以外の普段の下腹部痛がまったく無くなった。
とのことで、驚くべき著効でした。
これは、鎮痛剤だけではこうもいかないので、まさしく「中医学の漢方の効き目」があったと考察されます。
活血化淤(かっけつかお)の漢方方剤をメインにすると、なかなか素晴らしいと思う今日この頃です。
不妊に対しても、もちろん「下腹部痛や排卵痛、生理痛の軽減」は漢方としてはかなり有効で、今後に大いに期待できます。
「生理痛(月経困難症)を和らげよう!…子宮内膜症、チョコレート嚢腫、子宮腺筋症の漢方、漢方薬」
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子宮内膜症|不妊治療と漢方薬こちらのスレッドも参考になりましたら、幸いです。