おはようございます。
先日、東京日本橋のイスクラ産業さんに妻と一緒に痺証(ひしょう)といって痛みやしびれの中医学、漢方薬の講義に行ったのですが、その後妻が言うには「五十肩とかマニアックに漢方を勉強する人たちって滅多にいないよね」と感想を述べていましたので、それもそうだなあ。と思う今日この頃です。
もともとロックにしろ映画にしろ読書にしろ、通好みの情報を得ることが好きですからその意味で中医学も性に合っているのでしょう。
さて、今回は痛み、しびれの漢方講座、中医痺証専門講座 「五十肩の漢方対策」の内容を簡単にまとめたいです。
五十肩の漢方薬で治していく対策を勉強していきます。
五十肩の現代医学での認識とは
現代医学の認識(肩関節周囲炎)
40歳ぐらいから増え始めて50代でピークを迎える
欧米ではフローズンショルダー(凍結肩)
日本人の2~3割が発症するといわれている。
江戸時代から「五十腕」「長命病」とも呼ばれる。
<五十肩の病理>
☆炎症→肩を動かすと痛みが生じる →肩をあまり動かさなくなる(拘縮)
☆長期間、肩を使わない →肩関節の周囲の組織が癒着してしまう →動かそうとしても動かせなくなる
疼痛→安静→運動制限→拘縮→癒着→疼痛→ …
<五十肩急性期・慢性期>
<五十肩の診断>
☆50歳以上、女性が男性よりも多い。左肩が右肩よりも多い
寒さに侵されてから発症することが多い
☆肩の痛みが次第に激しくなる。昼間よりも夜が悪化する
☆上肢を上に上げるとき、後ろへ伸ばすときに痛みが激しくなる。
肩関節に運動制限がある。ひどい場合、服を着る、髪の毛を溶かす、顔を洗うなどの日常生活の動作ができない
五十肩 中医学、中国漢方の認識
漢方の治し方:
☆去邪 去風、散寒、除湿、化淤
☆扶正(ふせい) 益気養血(えっきようけつ)、補益肝腎(ほえきかんじん)
五十肩の中医学、中国漢方の対策
☆気血不足(きけつぶそく)・肝腎虚弱(かんじんきょじゃく)型
患部の冷痛、疲れたときや冷えたときに痛みが激しくなる。休息を取ったり温めると楽になる
益気養血(えっきようけつ)、通絡止痛(つうらくしつう)
婦宝当帰膠、独歩顆粒、補中丸、参茸補血丸、参馬補腎丸などの漢方薬を
☆風寒湿(ふうかんしつ)型
急に発症した疼痛、肩関節の活動制限。冷やすと痛みが激しくなる、温めると楽になる
5つの生薬の漢方、独歩顆粒、食用アリ製品、温胆湯、勝湿顆粒
☆血淤(けつお)型
患部の疼痛が激しい、刺痛、抑えると激しくなる。
肩関節の疼痛は刺されたように痛む、昼は軽いが夜になると激しくなる。
痛みが固定して動けない
冠元顆粒、水蛭製剤の漢方、ピクノジェノール製剤の漢方、独歩顆粒
五十肩には、独歩顆粒+α 婦宝当帰膠、参茸補血丸、5つの生薬の漢方薬、散痛楽楽丸、冠元顆粒、水蛭製剤などの漢方薬を
☆土屋薬局の五十肩の漢方相談体験談のご紹介です
58歳 女性のお客様
○平成25年6月5日が初めての漢方体験でした。
今年の1月から痛みが右肩にある
肩甲骨から右腕の肘まで痛みとだるさ
夜に寝ているときも痛い
整形外科→湿布などで痛みが治まらなかった
整体に2週間前に行ったけど止めた
薬局からナボリンを購入したけど効かない
リボンが結びにくい、天気に関係なし、一日のうちで症状に変化なし
坐骨神経痛は右足に、腰痛もあります。
→漢方薬は去風散寒除湿と補益肝腎の名方漢方薬+水蛭製剤
○平成25年6月20日 漢方相談日
+5つの漢方生薬
○平成25年6月28日 漢方相談日
去風散寒除湿の漢方薬と補益肝腎の名方漢方薬をリピート
五十肩はだいぶ良くなりまして、五十肩の痛みやだるさも漢方薬で和らぎました。
「四十肩・五十肩の漢方療法の紹介」こちらも参考になりましたら、幸いです。
<2013年10月20日 東京都日本橋 中医痺証、漢方公開講座 「五十肩の漢方対策」>