薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
最近、どうしたのでしょうか、私の「鄙びホームページ」に「産後のダイエット」などの、まるで「女性誌の王道ダイエット特集」のようなご相談が連日寄せられています。
ビックリです。
「産後に体重が増えて元に戻りません」というご相談が多いです。
漢方的には、まず舌診(ぜっしん)で舌ベロを見て、体質を判断して、
肥満の原因が たとえば
1)気虚(ききょ)→元気不足で栄養がからだにどんどん溜まって、老廃物となる。風邪ひきやすいなど。
2)気滞(きたい)→ストレスが多くて、ついつい食べてしまう。PMSなど。
3)淤血(おけつ)→血液がドロドロで血行不良で太りやすい、生理痛など。
4)血虚(けっきょ)→気虚(ききょ)と似ていますが、新陳代謝が悪い感じで、生理不順。産後など。
5)痰湿(たんしつ)→日本漢方風にいえば「水毒」のこと。舌にコケが溜まって、浮腫み易い。
などなどさまざまな原因が考えられます。
ダイエットの漢方相談の一例の紹介でお別れです。
舌ベロチェックでの体質別漢方相談です。
…
舌の色は、痰(たん)です。
苔は、奥に白い苔が目立ちます。
気虚痰湿(ききょたんしつ)の証だと思います。
舌の形が、わりとキャシャな感じですが、それで舌の色が少し薄めなのは、「気虚(ききょ)」なのです。
「気虚」とは、体の元気不足でして、朝に疲れやすかったり、風邪を引きやすかったり、肌が弱い、疲れやすい、だるい、息切れ、ちょっと動くと疲れやすい、胃腸が弱い、胃もたれ、胸焼け、軟便または便秘など、さまざまな症状があります。
浮腫み易い、太りやすいことも、気虚の症状です。
舌の苔が白くて厚めなのは、体に痰湿(たんしつ)という老廃物が溜まっているからです。
もし三爽茶(さんそうちゃ)に併用するのでしたら、
補気利水(ほきりすい)の体に元気がついて、浮腫みが取れやすい、漢方薬がよろしいかと思います。
その漢方薬は、元気がついて、ダイエットにも効果的です。
…
ということで、「東洋医学的」「中医学的」アプローチのダイエット方法の紹介でございました。
華やかなホームページや首都圏のかっこいいお店など、ダイエット相談が多そうですが、当店の鄙びホームページでもけっこう多い相談ですので、やはり皆様が気になっていることなのですね。
そういえば、余談ですが、350キロの遠方から来店されたお客様夫妻がいました。
奥様は、PCOS(多嚢胞性卵巣)でして、なかなか排卵しづらいとのことでした。
話を伺いますと、勤務先が親友のお父さん、お母さんが経営している会社です。
毎日、午後3時には「3時のおやつ」でケーキがよりどりみどりです。
(ああ、羨ましい)
しかも、病院にも行き放題、都合が悪ければ会社は無理して来なくてよいという、理解のある会社でした。
が、しかし「好事魔多し」で、肥満気味でPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)でしたので、「ダイエット」が必須のご相談でした。
結局、初回の漢方相談は、「不妊」というよりも「ダイエット相談」になりまして、対策は、「3時のおやつ禁止令」となりました(笑)。
その後、お客様もがんばって、ボクサーのような「ダイエットスーツ」を購入して、毎日犬の散歩をしたそうです。
3キログラム減量→人工授精1回目でご懐妊。
ということで、3~4ヶ月くらいの漢方の服用と、ご本人様の生活習慣、食事の習慣、運動習慣の改善により、良い結果となりました。