おはようございます。
薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
東京は雨も上がり、晴天となっています。
朝の陽射しで目が覚めました。
さて今日は、3日間の最終日ですが、
今までの感想を簡単に述べたいと思います。
初日の学術集会では、やはり目を惹いたのが、
私がいつもお世話になっている漢方メーカーの
イスクラ産業の中医学講師の陳志清先生の
「不妊治療における漢方の役割」でした。
内容は、
1.体づくりに原点を置く漢方の考え方
…34歳の女性の方が、漢方を服用してから、
ひどかった肩こりや体のだるさがとれ、体がすごく楽になった。
2ヵ月後には月経の量がわずかに増えた。
漢方を服用して6ヵ月後に予想外に自然妊娠し、
その後無事に女の子を出産しました。
漢方薬は、どこに作用して妊娠したかは必ずしも解明できないが、
本来持っている「妊娠力」が自然に高まったのではないか。
とくに激しい生理痛や生理不順、PMS,プロラクチンが高い、冷え性などは、
漢方薬で改善できることが多いです。
これらの症状改善は、妊娠にプラス的に働きます。
…
2.個々の体質を踏まえるオーダー・メードの漢方対応
不妊の原因は様々なので、それぞれに対応する漢方薬も数多くあります。
漢方の場合は、たとえ同じ病名でも必ずしも同じ方法で対応するとは限りません。
たとえば、排卵障害に対しては、
○体の冷えが強いタイプ
○ほてりタイプ
○血色の悪いタイプ
○水分代謝の悪いタイプ
○血行不良タイプ
○ストレスが多いタイプ
および上記の複合タイプなどに分けて適切な漢方薬を用います。
個々の状況に応じて漢方薬を選ぶことが、漢方の効果を上げるのに大切なポイントになります。
…
3.西洋医学の理論を取り入れた漢方周期調節法
漢方と西洋医学の理論を結びつけて考案された方法。
ある漢方薬局では、
自然妊娠だったり、漢方+IVF(体外受精)、漢方+人工授精などと
効果を上げています。
…
4.高度不妊治療においての漢方の補助作用
漢方だけでは、なかなか妊娠までたどり着けない場合もありますが、
体づくりという観点から、高度の不妊治療の場合でも、
漢方を併用することには意義があると考えられます。
漢方薬で体質を改善しながら、高度な不妊治療を受けることは可能ですし、
漢方薬でホルモン剤などによる副作用の軽減や治療効果の向上につながることもあります。
…
などと、今後にも漢方療法が有効である可能性を示唆されました。
会場でも、不妊クリニックの医師や看護師さんたちが数多く詰めかけていたのですが、
かなり注目、興味を惹いたようです。
では今日は最終日ですから、がんばって勉強してきたいです!