今回のテーマは「妊娠を希望するカップルのための必要な栄養の基礎知識」です。
「第19回不妊カウンセラー養成講座」の続きの話です。
自治医科大学附属病院栄養部の宮本佳代子先生の講演でした。
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本日は、日頃、感じております「若い世代」の栄養や食事の問題と
その世代の基本的な栄養の摂り方について述べさせて頂きます。
若い世代が、きちんと食べて、健康であることは、
社会にとって重要なことだと考えております。
現代は、情報は満ち溢れ、必要性を感じれば、
正しい情報を得る機会はたくさんあります。
しかし、若い世代の食生活は多くの問題を抱えております。
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と始まった講演は実に魅力的なものでした。
私が勉強になったことのまとめです。
1)妊婦さんは体重の多い人が多い→体重が多いと不妊になりやすいので、食事も関係しています。
不妊治療においても、体重コントールは大切。
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2)20代女性は、BMI 18・5未満が21・4%が痩せ過ぎが問題。
30代男性は BMI25以上が、28・9%で太り過ぎが問題。
(女性の生理不順、無排卵には、脂肪細胞も関係しています)
30代男性の肥満と20代女性の痩せの問題は医学界の問題。
(男性の肥満は、たとえば「若年性糖尿病」を招き「逆行性射精」となることもあります。最近、多いそうです。前回の学会のときに帝京大学の泌尿器科の岡田先生が講演していました)
(女性の痩せすぎは、脂肪細胞からのエストロゲン産生が低下しやすいです)
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3)運動習慣のあるもの
男性 20代 19・4% 30代 13・8%
女性 20代 18・5% 30代 13・5%
(以外に、運動している人が少なくてビックリです)
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4)喫煙の状況
現在習慣的に喫煙しているもの
男性 20代 51・3% 30代 57・3%
女性 20代 18・0% 30代 18・0%
若い女性の喫煙が上がっているのは、日本だけ。
(実は、女性の喫煙は卵胞数や不妊にすごく関係しています。
間接喫煙もそうです。データ見ると恐ろしくなります)
(私は、タバコの煙に弱いです。ゴホゴホ)
(聖路加国際病院の婦人科部長 佐藤先生のお話では、体外受精の成功率が下がったり、流産率が上がるというデータがありました。タバコは怖いです)
5)朝食の欠食率
男性 20代 34・2% (65・5%) 30代 25・9% (41・4%)
女性 20代 22・0% (29・0%) 30代 15・0% (24・0%)
カッコ内の数値は一人世帯。
(私もあまり朝ごはん食べません。
しかし、ほとんどこのデータなどは、小学校での教育の「早起き、早寝、朝ごはん」と一緒ですね。私も小中と2校の学校薬剤師をしているので、いつもこのような話を聞いています)
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◎今日の結論
毎日の何気ない生活。
食事や運動、睡眠。タバコ、お酒なども心を配らないと、妊孕性に関係してきますので、「自分で出来る不妊対策」だと思いました。