こんにちは。
薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
酷暑が続いてて、山形も昨日から連日35℃代といったところです。
季節に応じた「酷暑」対策漢方
①益気生津で体の元気を潤いをつくる
この時期は、当店では暑さ対策、夏の疲労回復には、汗をかいて疲れた体に「津液(しんえき)」と「元気」を補うような漢方をよくお勧めしています。
「津液しんえき」とは、体液、体の潤いのことです。
汗をかくと体の潤いがなくなったり、冷房でも体が乾燥してきますね。
「元気」とは気力のことで中医学的には「気き」のことです。
汗が流れると気も一緒に流れると考えていますから、この「津液」と「気」の両方を同時に補うことは大切なことになります。
たとえば麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)などです。
中国での原典名は「生脈散(しょうみゃくさん)」とも呼ばれ、人参、麦門冬、五味子の三種類配合で、益気生津(えっきしょうしん)で体に「潤い」と「元気」をチャージするような漢方名処方です。
土屋薬局のお客様の年齢層からいえば、20代から40代の女性の方が多いですので、通常はイスクラ婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)を愛用されていらっしゃいますが、それに麦味参顆粒を一緒に溶かしたりして、体に瑞々しさ、元気を取り戻して体調を整えるというような方法もお勧めしています。
②痰熱で寝苦しい夜を解消してメンタルヘルスに
ほかに寝苦しい、夢が多い、胃腸の調子が悪く食欲が落ちている、軟便気味といったときには過剰の痰湿(たんしつ)、痰熱(たんねつ)が「もわもわした感じ」だったり、生理不順のトラブルの一端をなすこともありますので、そちらには星火温胆湯(せいかうんたんとう)類などをお勧めすることもあります。
これは気陰両虚を補う虚証対策と違って、邪気を追い払う方法になります。
湿度が高い夏や不安や睡眠障害、ストレス過多、胃腸の調子が悪いときは補うことよりも、まずは去邪が大切です。車でいえば、ワックスを掛ける前に汚れを落とすことがメインになることと一緒です。婦宝当帰膠と一緒の併用もなかなか素敵です。
温胆湯の絵には獏(ばく)が書かれていますように、これは悪い夢など体調不良、こころの健康に非常に役立つ処方です。ぜひお勧めです。
③もっと食欲が落ちてきたら健胃顆粒や晶三仙などをご検討下さい
もっと食欲が落ちてきたら、星火健胃顆粒(せいかけんいかりゅう)などの補気健脾薬(ほきけんぴやく)や消導薬(しょうどうやく)と呼ばれる晶三仙(しょうさんせん)なども応用できます。
先日、ツイッターでも140字以内で簡単に結果報告させて頂きましたが、ジメジメした季節のアトピーに勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)がよく効いている。という感想もあるお客様から頂きました。
湿気対策をするとお肌の調子も良くなるんだなあと勉強させて頂きました。
今回は、季節に応じた「酷暑」対策漢方のご紹介でした。
何かありましたら、ぜひ土屋薬局までご相談ください。…
<2010年7月18日 岩手県七時雨山荘>
先日、涼を求めて岩手県の牧草地帯に出かけました。
およそ日本とは思えないヨーロッパ風のメルヘンチックな一軒宿が七時雨山荘です。
上記の写真は、お茶や軽食ができる喫茶室から眺めたものです。
ね、素敵でしょう。
七時雨山荘の牧草地帯
夕焼けの大空
そして空があたりを夕闇が包み、実に印象的なまるでこの世が終わりを告げているかのように沈んでいき、夜があたりにやって来たのでした。
追伸です。2019年9月9日 なんと9年ぶりにこのコラムに大幅に加筆しました!