○子宮内膜症とは?
子宮内膜が子宮外で増殖する疾患である。
良性の疾患であるが、転移や湿潤するなど悪性腫瘍のような性質もあわせ持っている。
子宮外にあるといってもエストロゲンに依存して発育していく。
炎症→白血球の残骸→炎症反応の繰り返し
お腹がぐちゃぐちゃになる。
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○子宮内膜症の発症率
月経が活発に起こる25~44歳の女性のうちおそらく約10~15%にみられる。
不妊症女性の約25~50%に子宮内膜症がみられる。
日本では約12万人(2006)
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<子宮内膜症の病態と進行>
○生理痛、生理不順、卵巣嚢腫、卵管附属器癒着、卵胞発育障害、排卵障害
○LUF(黄体化未破裂卵胞)25%もある、受精しがたい、分割が悪い、着床障害
ある人は20個採れて、1個も受精しなかった。
○免疫異常(慢性的な炎症反応)、黄体機能不全、子宮外妊娠、流産、不妊
精子や受精卵も異物として妨げて流産してしまう。
たとえ着床して胎嚢が見えても異物として攻撃してしまうから流産になりやすい
→5つの花の生薬が安胎として使える。
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<子宮内膜症の分類>
1)子宮腺筋症→妊娠することが難しいこともあるので、内膜症とは分けて考える。
2)子宮内膜症性卵巣嚢腫(卵巣チョコレートのう腫)→手術がおわったあとで再発率が高い→2~3ヶ月で再発することがある。前もって患者さんに話す。
3)そのほかの子宮腺筋症→直腸、子宮と直腸の間、膀胱、子宮と膀胱の間など、子宮の周辺臓器に増殖するもの
生理がある限り、繰り返し再発する。
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<子宮内膜症の症状別の発生率>
月経痛、月経以外の下腹部痛、レバー状の塊がでる、腰痛、性交痛、不妊症、月経量が多い、肛門の奥痛、排便痛、吐き気、嘔吐
その他:不正出血、下痢、便秘、頭痛、肩こり、背中・足・外陰部のなどの痛み、頻尿、めまいなど
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<子宮内膜症の治療>
○対処療法─鎮痛剤 デメリット 体に負担をかける
○ホルモン療法─ピル(排卵を抑制する、生理様出血がある) デメリット 卵巣、子宮内膜の機能が低下していく
10年、8年、5年ピルを服用したかたがいた。
10年ピルを服用しているかた、漢方3年間服用しても排卵しなかった。
5年ピルを服用しているかた、漢方5年で生理がきた。
○ホルモン療法 GnRHアナログ剤(リュープリン、スプレキュア) 仮閉経 デメリット
○腹腔鏡手術─病巣を摘出 デメリット─新たな癒着
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<子宮内膜症のBBT(基礎体温)特徴>
BBTが全体的に高いケースが多い
生理期BBTが高い
排卵期BBTが階段式上昇
子宮内膜症生理期のBBT(基礎体温表)特有なパターン