ブログ版土屋薬局 中国漢方通信

土屋薬局ブログ。薬剤師・不妊カウンセラーの土屋幸太郎がお届けします。私自身、不妊体験を経て、漢方療法の力で子供に恵まれました。その経験を活かし、皆さんに健康で幸せな家庭を築くお手伝いをしたいと思っています。薬局には女性薬剤師も在籍し、気軽にご相談いただけます。健康に関するお悩み、不妊治療、妊活相談、痛みやしびれに関する漢方相談など、お気軽にご連絡ください。お問い合わせやご予約は☎️ 0237470033までお願いします。一緒に幸せな未来を築きましょう。

生殖補助医療の有用性と限界(4)

○男性不妊症の続き

顕微授精手技は妊娠率を左右する。

顕微授精では受精率が良くてもダメ→胚盤胞までいくとは限らない。

精子を採取する技術の進歩

→精巣内精子採取採術(TESE)

出生児の異常は増加しないのか?

   

           体外受精  顕微授精

染色体異常率   同じ     受精操作で異常は引き起こされない

先天奇形率    同じ      同じ

流産率       同じ      同じ

知能運動発育   正常     正常

情動的発達    正常     正常 

IVFの子どもは成績優秀な子どもが多い、親が一生懸命に育てることも関係あるかもしれない)

○凍結─融解胚移植

凍結融解胚の成績は新鮮胚移植より良い!

胚の孵化(hatching)

レーザーを用いた孵化補助法

(laser assisted hatching)

IVF-ETでも妊娠できない場合は?

→さらに進んだ治療法があります。

標準的なIVF-ET、顕微授精

テーラーメイドのIVF-ET、顕微授精

卵子の質を良くする。

胚の孵化を助ける。

胚の発育を促す。

良好な精子を採取する。

子宮内腔の癒着を剥がす。

子宮内膜を厚くする。

一番着床に適した内膜に移植する。

生殖補助医療の限界

卵子ができにくい(数が少ない・質が悪い)  

○着床しない(子宮内膜が薄い)

1回あたりの採卵数と妊娠率

☆採卵数~10個 妊娠率 約60%

☆採卵数~5個  妊娠率 約40%

☆採卵数~2個  妊娠率 約20%

☆採卵数~1個  妊娠率 4%

卵子ができない

卵巣機能不全・早発閉経

視床下部

脳下垂体

FSH↑  LH↑ (強制的に排卵させようとする)

瀕死の卵巣

エストロゲンプロゲステロン

HMGを使ったらダメ!止めたほうが良い。

死にかけた老人にムチを使うもの。

卵巣機能の限界(老化)

卵胞が育たない→血行障害、卵子の自然消滅

胚が育たない、胚の質が悪い→ミトコンドリアの老化、染色体の老化

良い卵子をつくるには?

卵巣に負担をかけない→強い排卵誘発をしない、ストレスをためない。

○血行障害

卵子の自然消滅の予防

ミトコンドリアの老化

○染色体の老化

これらの予防は、↓

アンチエイジング対策

ストレスをためない

運動・リラックス

生活習慣改善

治療法(良い卵子ができない)

西洋医学的には、カウフマン療法、自然周期採卵、成長ホルモン、卵子提供

患者さんが実践できることは、漢方療法、針灸、運動・ストレッチ、生活習慣改善、ストレスの軽減

例えば)

患者さんで小太りの人が言う。

「何を食べればいいですか?」

「食べないで痩せてください(笑)」

卵巣(卵子)の加齢対策は、全身の老化対策と同じです。

○リラックスする

○生活習慣・食生活の改善

○ストレッチ・ジョギングなどの運動

○物理的に体を温める(温泉など)

生殖補助医療の限界

卵子ができにくい(数か少ない、質が悪い)

○着床しない(子宮内膜が薄い)

子宮内膜の厚さと妊娠率

15mm以上 27%

~10mm  35%

~7mm   17%

6mm以下  0%

厚すぎてもダメ。

東京新橋界隈 「雨降りにアジサイ」

<2008年5月31日 東京新橋界隈 「雨降りにアジサイ」>

生殖補助医療の有用性と限界(5)」次はこちらのコラムです。